霊璽(れいじ)御霊代(みたましろ)とは?

宗派の違い

霊璽(れいじ)御霊代(みたましろ)とは?

 多くの方はお仏壇にお位牌があると思いますが、宗派が神道の場合、このお位牌が霊璽(れいじ)又は御霊代(みたましろ)と呼ばれるものになります。

 仏教と神道は全く異なる宗派ですが仏教の法事にあたるものが「祭」として存在するように習わし事は酷似しているところも沢山あるようです。例えば仏教での四十九日の忌明けは神道では五十日祭が忌明けとなります。

 仏教では戒名として俗名とは全く違った名前になりますが、神道では戒名は無く俗名に「諡名(おくりな)」と「命(尊号)」を付した霊号(れいごう)を付けます。例えば男性の場合「○○○○大人(うし)命」、女性の場合「○○○○刀自(とじ)命」とし、夭逝(子供)の場合は男児は「○○○○彦」、女児の場合「○○○○姫」とするようです。

 仏教は生きている人(人間)は煩悩の塊りとして穢れと解し、対する神道は死を穢れとし神として祀られたものから死から遠ざけようとします。浄土真宗を除く仏教宗派の寺院には墓地がありますが、神社等、神を祀る敷地内・境内には墓地はありません。また、仏教は崇拝対象を姿として見せますが、神道はご神体の姿は見せません。

霊璽(れいじ)御霊代(みたましろ)とは?

 こうしたことから、位牌は戒名を見せ、霊璽(御霊代)は霊号を隠し見せません。祠など扉が開いているものは仏教系で閉じているものは神道系といえるようです。

 本来の仏教は戒名なるものは無くお位牌もありませんでしたが、儒教を取り入れた神道に習ったとされています。よって戒名やお位牌は日本に於ける固有仏教とも言えます(※浄土真宗の教義では戒名とは呼ばず法名や法号と呼び院号等は無く、正式作法では位牌もありません)。

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2016年10月02日|サポート情報:建墓, 豆知識