お墓の形の選び方

 日本国内では大きく分けて「和型」と「洋型」の2種類があり、その中で更に「地上式」と「地下式」があり、4つ形から選択することになります。

和型と洋型

お墓の形の選び方

 このあたりの区別は皆さんもご存知と思いますが、和型は墓地に行くと圧倒的な存在感の形で老若男女問わず「お墓の絵」を描く事が出来ます。この和型は角柱型とも呼ばれスタンダードの形ですが、この他にも五輪塔や大名墓などもあります。

 最近、人気なのが洋型で比較的、新しい墓地では多く見かけるようになりました。形に制約はなく〇△□と様々な形がありユニークな形も見られます。これらは別称「デザイン墓」とも呼ばれ中にはピラミッドの形やモアイ像・ピアノ型などもあり「お墓」というより彫刻やモニュメントにしか見えないものもあります。宗教上では、どちらの形でも問題はありませんので施主様のお好みになると思います。

お墓の形の選び方

 

 形が違う事に加え石彫する文字も異なり和型では「ありがとう」のような文字は彫らず「〇〇家之墓」や「南無阿弥陀佛」等の宗教上の文字以外は彫りません。洋型の場合は全く制約は無く好きな文字(英字も可)を彫る事が出来ます。

 

地下式と地上式

お墓の形の選び方

 前述の和型と洋型の区別に加え地下式と地上式の区別があります。和型の地下式は古くから建立されてきた形でお骨を納める納骨室(カロート)が地下にあります。一方、地上式は現在主流の形で納骨室が地上にあります。それぞれ青の「}」は同じですが赤の「}」の箇所が大きく異なります。赤の「」は、それぞれ納骨する際の入口で和型地下式の場合、「水鉢」と呼ばれる部材になります。和型地上式は「納骨蓋」と呼ばれる部材になります。

三段(三重)と五段(五重)

お墓の形の選び方

 和型の場合、竿の大きさ(八寸や九寸)の他に重ねる石の数の違いがあります。図の左側は三段墓、図の中心が五段墓(座布団+スリン)、図の右側も五段ですが座布団+蓮華で蓮華は高級感があります。

地域により若干違いが

 水鉢から納骨する形は「山口(県)型」と呼ばれ、他県では香炉をスライドさせて納骨するもの等や「拝石」をスライドするものがあり各県や地域等でお墓の形にも伝統がありますが基本的な形は全国同じようです。

洋型

お墓の形の選び方

 洋型については地下式の多くは「拝石」()をスライドさせ納骨し、地上式は和型と同じです。写真は地上式の和型・洋型それぞれ「蓋式」という形ですが「鍵付き観音扉式」という豪華な扉もあります。

お墓の形の選び方

神道墓

お墓の形の選び方

 日本では圧倒的多数で仏教徒が多いのですが、神道の方もおられます。大半の神道のお墓は和型と同じ角柱ですが天部が尖っているのが特徴で「兜巾型(角兜巾型)」といいます。神道は三種の神器を重んじており「三種の神器(鏡・剣・玉)」の剣を模した形となります。又、神道は線香を用いず玉串とロウソクを捧げますので香炉ではなく「八足台」を据え付けます。

 神道の方は兜巾型という決まりはありませんので最近では神道の方でも洋墓を好まれる傾向にあります。

 神道の場合の建碑式や埋葬祭(納骨式)は僧侶ではなく神職(神主)さまに祭詞をお願いします。

八足台

八足台

埋葬祭

埋葬祭

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2016年10月02日|サポート情報:建墓