平成からベタ基礎に
現在のお墓の基礎工事に比べ、昔のお墓の基礎は石を敷くだけの簡素なものでした。墓終いでお墓の撤去更地化をされる方が増えてきてますが、簡素な基礎の頃のお墓が多く撤去も比較的安易に出来ます。
具体的にはお墓本体の四隅に大きくても1尺(約30cm)程の石を据え、その上にお墓を建ています。建立日から50年も経過しているのに傾きもなく立派に建っています。
お墓は一度建てると不動で駐車場のように重量物が移動するところで無い為、レベル(水平)が狂わないと思われます。
そうは言っても、全て狂っていないわけではなく簡素な割に狂っていないお墓が多いというお話で傾いているお墓も沢山あります。傾いているお墓の解体を行うと軟弱な基礎が原因という事もありますが、多いのは軟弱な地盤の場合です。そういうお墓の両隣や前後のお墓は同じように傾いています。
平成に入るとお墓の基礎も頑丈なベタ基礎を打設するようになり現在では基本ベタ基礎が通例になりました。
ではベタ基礎であれば軟弱地盤でも耐えられるか?という疑問がありますが答えは「ノー」で地盤が軟弱ならばどんなに厚く基礎を打設しても意味がなく寧ろ基礎自体の重みも加わるので悪化する場合もあるようです。建立しようとする墓地が軟弱地盤の場合は別の墓地に建立をお薦め致しますが、費用は嵩みますが鋼管杭を岩盤まで4本打ち込み、その上に基礎を打設する方法ですと傾きの心配は回避出来ます。
通常の地盤ですとベタ基礎を厚み100mm~200mmで打設致しますが一般的な大きさのお墓の建立ではベタ基礎の厚み100mmで過去に問題があった事例はありません。
特別広い墓地ですとベタ基礎ではなく布基礎を打設する場合もあります。その場合でもお墓本体の基礎はベタ基礎を打設します。