お骨は白くない
石材店(墓石店)の仕事はお墓の製造と建立だけではありません。ご察しの通り「お墓=お骨」ですのでお骨がセットのようなものです。新家の方で新たに家墓を建立された場合でも最初にご納骨されるお骨を納骨して差し上げる事になります(御要望の方のみ)。
墓終いの場合は絶対的、移転・リフォームの場合もお骨とは縁があります。山口県では骨壷に収められている事が殆どなので直接お骨を触る事はありませんが「洗骨」や「土葬お骨上げ」の場合は直接お骨を御世話させて頂く事になります。その中で苦労するのが後者の「土葬お骨上げ」です。
土葬となれば相当古い埋葬なので仕方がありませんが9割の方が「恐らく」や「埋まってる筈」などの曖昧な見当ですので「有無」もハッキリできず深さも判りません。そして経年の結果「土に還っている」場合もあります。極めて土葬のお骨は皆様が想像されているお骨のように「白くない」のです。周りの土と同じ色をしてます。
お骨は水分を吸収しますから周りの土から出だ「色」を吸収し同化してしまうのです。これを少しづつ掘り進み判別するのが大変で一旦出始めると集中して出てきますが今度は何処で終わるのか?どの範囲まで繋がっているのか?も感触と目視で進めていくのです。
中には施主様が同席されることもあって作業スタッフの苦労に「見るに見かねて」『もう、そこらへんで良いですよ』と仰って下さいますが「ここまできたら」と徹底的に探します(笑)。
しかし、完全な形で出てくる事は珍しく残念な事にお骨らしきものが出始めても「土か?お骨か?」判別に苦しむケースが殆どです。
※写真は完全な形で出てきたケースですが公共の場では御見せ出来ませんので出始める直前の写真を掲載させて頂きました。