お墓の大きさの単位は「寸」です。同じ寸法でも全く違う事をご存知ですか?
同じ8寸墓なのに・・・
上記のお墓の呼称はどちらも「和型8寸3段舞台」又は「和型8寸3重舞台」と呼びます。和型のお墓の場合は「竿石(仏石とも・拝み石とも・一番上の石)」の正面の幅を呼称します。この幅寸法により上から2番目の台(上台)と3番目の台(下台)の高さが決まります(業者により多少異なる)。よって一番上の石の幅が同じなら2~3番目の石も粗同じです。
図は実際、弊社のお客様の図面ですがお二方もお知り合いです。小さく見えるお墓の施主さまが先に契約され、ご紹介頂いた施主様が大きく見えるお墓です。同じ8寸なのに値段が違うのを疑問に思われ丁重にご説明いたしました。お二方とも墓地は全く違う場所で小さく見えるお墓は寺院墓地で所有墓地が非常に狭く舞台の箇所を小さくする事を承諾頂きました。一方、大きく見えるお墓の墓地は十分広く、お寺の本堂のように安定感を持たせました。施主様にはすぐに、ご理解頂けましたが、双方は石の量が全く異なりますので代金も違ってきます。お墓の建立(完成)値段は7割~8割程度が石(量と質)の値段になりますから大きな差が生じる事になるのです。
お判りの通り納骨する骨壷の数は納骨室の大きさで変わります。骨壷は通常の大きさが内寸6寸で外寸は7寸(約21cm)幅で高さも粗同じです。
和型も洋型も重要なのは才数
結局はお墓の値段は8寸や9寸などでなく総量(総才数)です。お墓や石材の知識が乏しい方は「総才数」を注視することが重要です。
洋型のお墓は呼称が無い
一方、洋型のお墓は業者独自で「名称」をつけているお店もありますが基本的に洋型には大きさや形には呼称はありません。よって図面や部材表を見ない限り石の量は判りません。
墓地とのバランスが重要
いずれにせよ、墓地に対して外柵(長石・縁石・結界石)が決まり、外柵に対して舞台(納骨室)の大きさが決まり舞台の天板(スラブ)の上に和型や洋型を選択する形となり予算により石種を変えたり、参道(敷石)を広くしたりし全体のバランスを考えながらデザインをするのが得策です。
デザインする上で最も重要なものが「3D-CAD」で業者が作成した3D図面を見ながら思案する事が大切です。
全て同じ石種が豪華に見える(一体型)
お墓で「一体型」という明確な定義はありませんが、墓地の形状や大きさからデザインして造ったお墓は結果的に「一体型」になります。展示してあるお墓を購入すると運よくピッタリ、バランスがとれる事は稀で業者もプロですから知恵や技を駆使して建立はしますが微妙な大きさの板石がはめ込まれたり、外柵(長石・結界石)の上にお墓が乗ったりと構造上は問題ありませんがデザイン的には合点がいかない事もあります。
又、外柵部(踏む箇所)と本体(お墓)を違う石種にするとデザインを損ないますしお墓も小さく見えてしまいます。