日本の国技の代表格は大相撲や柔道です。又、日本人の多くの方は尊王です。規模は縮小されても祭りや行事等の伝統は大切にしています。そして日本の代表的な花は桜や菊、しかし以外にも宗教だけは外来種です。
廃仏毀釈
明治維新まもなく新政府は外来である仏教を嫌い庶民を神道に導きました。この事を「廃仏毀釈(神仏分離)」と言い、有名所では下関の赤間神宮があり、源平合戦の折、敗れた平家側の夭逝安徳天皇(平清盛孫)が祀られていますが、赤間神宮は元は阿弥陀寺という仏教寺でしたが廃仏毀釈により神社(神宮)に変わりました。
現国内の多くの宗派は鎌倉仏教で皮肉にも概ね平家が落ちた時代と一致します。鎌倉仏教は親鸞(天台)や空海(真言)がインドより持ち帰り、禅宗は中国から持ち込まれたもので、広く永く信仰されました。政府の神仏分離令は廃仏毀釈運動に変わり多くの仏閣や仏像が壊されましたが人々は仏教信仰も続けたのです。日本人は神仏という二つの異なる宗教を崇拝する世界では珍しい人種で家には神棚と仏壇が両立しています。縁起や祈りは神道、救済や死に関係するものは仏教、加え、クリスマスや結婚式ではキリスト教を崇拝しています。
本来の日本の宗教は神道で日本書紀や古事記などには天照から始まった天皇の生い立ちが記され神道が崇められています。その為、天皇を始め、皇族はすべて神式で祀られています。
大半の方は実際は崇拝していない
伝来した中国では実際、仏教徒は非常に少なく故人崇拝(祖先崇拝)が殆どを占めています。日本も同じで葬儀や法事では僧侶を招きお経を唱えて頂きますが遺族の方はその対象者を偲んでおられるのが実状で、阿弥陀さまやお釈迦を崇拝している人は少ないと思います。
しかし、それで良いのです。神仏混合でも少しでも心が休まれば、落ち着き、気も晴れます。葬儀や法事で分家等の親族や知人と会話を交え親交を深め対立を避け助け合う、それが宗教の本来の狙いではないでしょうか。
神道のお墓
神道のお墓は仏石(竿石・一番上の縦長石)が「角兜巾」という形をしています。又、線香は使用せず、供物台の替わりに「八足台」が使われます。
仏教の法事・法要は神道を真似た
インド→中国→朝鮮から渡って来た仏教ですが祖はお釈迦さまです。祖であるインドの仏教では戒名・位牌・法要などはなく日本に伝わってきた時にはかなり独自性が強くなっています。法要は日本本来の宗教の神道を真似たとされてます。
神道ではお墓には榊を捧げ無音拍手でお参り致します。