墓地で見かける地蔵菩薩
墓地に行くと必ずお地蔵さんを見かけます。墓地の入り口にあるのが六地蔵ですが個人の墓地敷地内にあるお地蔵さんは子供のお墓です。
現在は年齢に関係なく亡くなれば葬儀を行い家墓という代々一族が一緒に入るお墓に納骨しますが、概ね江戸時代では夭逝の場合、葬儀や供養を行いませんでした。あまりにも早く逝ってしまった遺族の悲しみは現実を受け止めきれず「あの世に行ってしまわないように!」とも云われてます。
夭逝(ようせい)は願わぬ親不孝です。親からしてみれば、これ以上の悲しみはありません。あの世に行けぬ子供たちは三途の河を渡せて貰えず河原の石積みを課せられます。積み終わると壊され何度も繰り返させられます。地蔵菩薩は子供たちを助け成仏へ導くとされるようです。<諸説あり>
西日本で多くみられる子供のお墓は合掌地蔵が多いようです。
現在は家墓に
現在は年齢を問わず家族代々のお墓に納骨しますが、それとは別にお墓の傍らやお墓の横に地蔵菩薩を建てます。
石像地蔵の彫り出し基本型
左より舟型地蔵、丸彫地蔵、墓相地蔵
舟型地蔵は船を立てた型を背にした石彫刻(文字彫り可能)
丸彫地蔵はそのまま姿を彫刻(文字彫り不可能)
墓相地蔵は角柱を背にした石彫刻(文字彫り可能)
石像地蔵のタイプ
左から、延命地蔵、水子地蔵子一人、水子地蔵子二人、水子地蔵子三人、合掌地蔵
延命地蔵は右手に法具の錫杖(しゃくじょう)を左手には如意宝珠(にょいほうじゅ)を持っています。
水子地蔵は右手は合掌、左手に子供を抱いています。二人の場合は地蔵の右足元に子供がすがっています。三人の場合は両足に子供がすがってます。
合掌地蔵は何も持たず両手で合掌しています。