新たに納骨する時の並べ方
新たにお墓を建立されたりリフォームや移転されたり何らか墓石業者で取引した場合には納骨式の時その業者の担当者を招く事で業者がお手伝いしてくれます。業者によっては別途出張料を請求するところもあるかとは思いますが大抵は無料で引き受けて頂けると思います。
他人をお呼びするのは抵抗があったり、ご自分で納骨したい意向のある方は以下の点に注意しながら納骨式に臨んで下さい。
1.何処から納骨するのか事前に確認
納骨蓋や扉の開閉方法が判らないと納骨は出来ません。事前に業者に聞くなりして前日までに実際に開閉してみる事が大切です。
2.納骨のタイミング
お寺や宗派により納骨するタイミングが異なります。納骨式には必ず僧侶をお呼びお経を頂きますが僧侶又は宗派により事前に納骨して経、経の途中で納骨、経が終わってから納骨の3パターンあります。
3.桐箱から骨壷を出す
たまに見かけるのが納骨室に桐箱どころか風呂敷に包んだまま納骨されている方がおられます。そういった木材や布類をお墓に入れると虫や微生物の繁殖の温床になりますので絶対に避けて下さい。納骨するのは骨壷とその中のお骨だけです。
4.意外と持ちにくい
慣れた業者であっても狭い納骨口からの納骨は容易ではありません。万一、滑って骨壷を落としてしまったら破損どころか納骨式自体が台無しになってしまいます。先ず、風呂敷の結びを解いておきます。僧侶からお聞きしたタイミングで桐箱の蓋を逆さ(上を下にして)にして桐箱の横に置きます。次に骨壷の蓋を取ります(この時中のお骨が露出します)。その骨壷の蓋を逆さにして桐箱の上に置きます。次に骨壷の上部の縁を摘まんで持ち上げます(中のお骨が指に触れる事もあります)。納骨する位置(次章)に骨壷を置きます。骨壷の蓋を被せます。
5.納骨順
新家の方で初めてお墓に納骨される方は納骨室の何処に置いても構いません。既に骨壷が存在している場合は「その骨壷の左側(正面から見て)」に置いて下さい。左に置くスペースが無い場合は手前右端に置いて下さい。何列も入る納骨室の場合は一番奥の右端が最初でその列の左側に置けなくなったら一つ手前の右端に置きます。
仏教上では全てが右が上座です。上座は亡くなった順です。悲しい事にお子さんが先に亡くなられた場合はお子さんが上座になります。
これは墓誌や法名碑の順も同じです。墓誌や法名碑は表裏面に石彫しますが、その面の右側から石彫します。
仏石(棹石)に直接戒名を石彫する時は少し異なります。仏石(棹石)に石彫する場合は正面を除いて3面(右・背・左)に石彫しますので最初は右面の左側から石彫し始め、次に背面の左から最後に左面の左から石彫します。一つの面の石彫順は異なりますが右面が上座に当たる為、右面から石彫しますが右から石彫すると順がまとまらない為に、このような石彫順になります。
参考まで
僧侶の方から納骨のタイミングの指定が無い場合は納骨式が始まる前に納骨を済ませた方が良いです。経の途中や経の後の場合ですと何かと焦って納骨がスムーズに行えない場合があります。又、経の途中や後に必ず参列者全員の焼香がありますので納骨の大役を任された方は少し忙しくなります。