墓石工事
•土台石は、墓相上では財産をつかさどる石とされています。 ※下台・四ツ石・舞台・芝石・地輪などともいいます。
•二段目の石は上台といい職業・家業をつかさどる石とされています。※竿石(棹石・仏石)と上台の間に華台(スリン・蓮華・剣付き)と座布団を挟む形もあり厄払いをするともいわれます。
•一番上の石は、寿命と吉運をつかさどる石とされています。棹石(竿石:さおいし・仏石)といいます。
•石質については石材店と相談するのが一番よい方法です。※現在のお墓の石種(石質)はその殆どが花崗岩です。花崗岩(wiki)にも種類が多く「目」「模様」「色」「吸水率」「圧縮強度」により価格が異なり、一般的には輸入石より国産石の方が高価です。
•あらかじめ開眼法要の日が決まっているのでしたら、それに間に合うように早目に発注することです。
•工事には普通二~三ヵ月を要します。※展示品 を購入されると最短2週間で完成可能です。
•境界石(外柵(巻石・延石)工事または結界石とも)には、きちんと土地を整理し、使用範囲をはっきりさせるためにも、外柵工事が必要です。
•石の種類としては安山岩、花崗岩が主として多く使われます。
•花崗岩は俗に御影石といわれていて、白・黒・青・褐色などの色があります。
•最近では石材も外国から輸入されるものが多くなっています。
墓の形式
•和型墓石と洋型墓石があります。
•和型墓石は日本古来の墓の形です。※現在では舞台式(地上納骨室)が主流です。
•洋型墓石は、台石の上に平形の棹石をのせています。
•三つの形式。
◦単独墓 ひとりで一基の墓。
◦比翼墓(塚)夫婦で一基の墓を設けたもの。※夫婦墓とも。
◦合祀墓一族で合祀してゆく墓。※家墓とも
◦最近はほとんどが合祀墓です。
花立て
•左右対象になっています。 ※最近では花瓶のような花立もあります。
•お花や花芝(樒・梻)を立てる入れものです。
•洋式では1つしか置かないデザインもあります。
•花立の上から中央に空けた穴に花筒と呼ばれる脱着可能なステンレス製の筒を用います。
水鉢
•墓石の中央に花立てにはさまれています。
•家紋などが刻まれているものが多いようです。
•昔のお墓は水鉢天部に水受け(水差し・水溜め)を付けていましたが昨今では汚れ防止に付けません。宗派により水が必要な場合は別途、水受け(水差し・水溜め)を付けます。
線香立て(香炉)
•笠が付いているものは雨などで線香が消えてしまうのを防ぐことができます。
•現在はステンレス製の受け皿をはめ込み簡単に脱着可能にすることも出来ます。※真宗は香炉皿。
献花台
•これもお花を供える台ですが、花立てに立てきれないときなどに使用します。
灯籠(灯篭)
•墓石の前側に墓前灯籠などが設置されます。※デザインやスペースが無い場合は置灯篭にします。
塔婆立て
•柵に組み込んでしまうこともあります。
•プラスチックなどで作られることもあります。
墓誌
•戒名・死亡年月日・年齢・俗名を刻むもの。
•墓石と同じ御影石が多く使用されます。
名刺入れ名刺受け
•普通は柱につけてしまいます。
•参詣者が多い場合には独立して作成します。
植木
•高くならない樹を植えます。
•生け垣にするときも50cmどまりの樹木にします。 ※墓樹は禁じている墓地もあります。大きくなる木は根を張りやがて墓石をも動かしますので注意が必要です。
敷砂利・芝生など
•敷砂利は小砂利(玉砂利)を使用します。 ※下地はコンクリートで雑草防止します。
•次第に減少しますから、適当に補給する必要があります。
•芝生は手入れが大変ですのでよく手入れする必要があります。
•最近はコンクリートや板石を敷くことが多くなりました。
石碑文字
•真宗や浄土真宗は「南無阿弥陀佛」それ以外は「○○家之墓」の様式でするのが一般ですが僧侶の希望もありますのでご相談されると良いでしょう。
<例>
・真宗・浄土真宗・浄土宗・天台宗 → 南無阿弥陀佛。
・禅宗(臨済・曹洞・黄檗)→ 南無釈迦牟尼佛。
・真言宗 → 南無大師遍照金剛。
・日蓮宗 → 南無妙法蓮華経(ヒゲ)。
・神道 → 〇〇家奥都城又[宮司やその親族]は〇〇家奥津城[一般神道](奥城・奥墓)。
•それ以外は「○○家代々之墓」などの様式でするのが一般です。 ※石材店では様々な銘文を用意してあります。
•又、洋墓は好きな言葉や単語などを刻みます。※石材店では様々な銘文を用意してあります。
•墓誌を建てて故人の戒名等を刻みます。 ※必ず必要なものではありません。
お基の構成
石碑
上から
棹(竿)石(仏石)
上石(中石)
下台石
芝石(四ツ組石)
門柱 (親柱・小柱)
敷板石(参道・踏み石)
物置台
玉垣・廷石・割石・外柵
四ツ組石
4つの石を組み合わせたもの。