奥様の実家
様々なケースがあります。代表的なものが嫁いだ奥様の実家のお骨。一人娘、姉妹だけ、長男の病気等の早死に、長男は健在だが未婚で後継者がいない、実家が遠方・・・。それぞれが近くの墓地であれば、左程問題はないでしょうが遠方の場合は労力・費用が大変です。
では、同じお墓に、又は同じ墓地にすればっとお考えの方も多いと思います。しかし少し待って下さい。費用は用意出来ても実際には行えない場合もあります。
兄弟の反対
まずは、ご主人に快諾されても、ご主人のご兄弟(兄妹)が反対する事もあります。当然、ご主人のご両親もおられますし、そのご両親も既に他界されていても、ご主人のご兄弟にとっては両親が祀られておられるお墓です。事後に争いの種になるやしれません。事前にしっかりご親戚等に確認をとっておられる方が賢明です。
墓地の問題
墓地には大きく分け3つの形態があります。市営(公営)墓地、寺院墓地、地区(村)墓地の3つです。余程の理由が無い限り、地区墓地は相談無しで問題ありません。市営(公営)墓地の場合も改葬許可を取得すれば問題ありません。一方、寺院墓地の場合、所有者は寺院ですから宗派に逆らった事は行えない寺院もありますので移転元が寺院墓地の場合も含め、移転先の寺院と双方に相談する必要があります。
宗派の問題
宗派は大きく分けて、天台・真言・浄土・浄土真宗・禅宗(臨済・曹洞・黄檗)・日蓮・神道がりあります。この中で浄土真宗と神道は比較的、他家(姓違い)であっても問題はないようですが神道の場合は仏教と根本的に違うため以降は神道として扱う用意がある事が条件になるようです。
しかし、他の宗派は少し違うようです。それぞれの宗派に属する僧侶によっても違いはありますが、基本的には他家(姓違い)は同じお墓に入れませんし同じ墓地内に新たなお墓を建立することも出来ません。繰り返しますが、それぞれの僧侶により考えは違っているようですので相談が必要です。
では、何故なのか疑問ですよね?
日本に於ける仏教は戒名があり、宗派それぞれの戒名の付け方に特徴があります。すると、他宗の戒名が混在する形になります。亡くなった方の戒名等を刻む墓誌というものがありますが、代々並んだ戒名に突然、他宗の戒名が入ること(合祀)が許されるか?ということになります。
又、同じ墓地内に他宗のお墓を建立した場合、宗派により題目が違うので禅宗寺の墓所に南無阿弥陀佛と刻まれたお墓が建つのも違和感が生じます。勿論、宗派を問わず墓地を提供している寺院もありますから一切問わない寺院もあるわけです。
離婚の場合も
次男や長女が離婚して帰ってきた場合も同じお墓に入れない場合もあります。特に子供を授かった後に離婚し子供と一緒に帰った(実家近くに帰った)場合が問題です。嗣子(継ぐ子・長男等)にも子供がいますので、当然その家族が次々と代々墓に入ります。帰ってきた子供もやがて家族が増えていきます。
最近では時代が変わった事が考慮され、それぞれの宗派の考えも変わってきていますので僧侶をはじめとする関係者等に相談することが大切と思われます。
間仕切(パーティション)
新たにお墓を建立すると費用が嵩みます。大きめの納骨室を建立され中をまじきる間仕切ることも出来ます。写真は簡易的な仕切り方ですが、完全に石で仕切る事や上下に棚を付けることも出来ます。納骨蓋(入れ口)も2か所に分ける事が出来ます。2つ建立するよりもかなりの費用が抑えられますので合祀策の一つに入れて下さい。
納骨室に棚を付ける
比較的に大きい舞台(納骨室)では棚を付け2段にすることも可能です。この場合、最低、舞台内地面から約600mmの高さが必要です。